引き継いでいくもの

11日の関東地区指導者例会という会議において、国分寺支部のA先生が『才能教育70年 〜引き継いでいくもの〜』というテーマでお話をなさいました。

私たち弟子にとってはいつもお話し下さるスズキ創成期のエピソード。でも、鈴木先生に直接習った事のない若い指導者が増える中、とても貴重でまさに『引き継いでいくもの』として大切なお話を伺う事が出来ました。
スズキの理念を伝えていくのみでなく鈴木先生が深く深くお考えになり作られた教本の話もお聞きしました。この曲ではこれを、またこの曲ではこういう事を生徒さんに伝えていく、と鈴木先生自ら一緒にお弾きになり教えて下さったそうです。

私が生徒だった頃、松本の夏期学校で鈴木先生のグループレッスンを受ける機会がありました。その頃すでに先生は肩を悪くされていて、楽器を長くお持ちになるのは難しくなっていらっしゃいました。ですから『1曲1曲、鈴木先生の解説付きで一緒に弾く』なんて…そんな素晴らしい経験は出来ませんでした。それでも!そのような状態でお弾きになる鈴木先生の音のなんと素晴らしかった事…!どれほど修行してもあの音を出すのは容易ではありません…。

生徒のみなさん『継続は力なり』です。まだまだやれる事はたくさんあります。みんなで鈴木先生の音を目指しましょう!